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2005年8月
真の「信仰共同体」を目指して!
ファム・ディン・ソン神父
先日、ロンドンで地下鉄・バス同時爆破テロ事件が起こり、多くの犠牲者がでました。2年前のアメリカ同時テロ事件を思い出して、これらの残虐行為に怒りを覚えます。

 イギリス国民はもとより、私が最も失望し驚いたことは、自爆テロの実行犯の中には少年が含まれていたこと、またイギリス生まれの2世でイギリス国籍だったことでした。彼らが自分の国をテロの標的にしたことは、移民に寛容なイギリス人にとっても大変ショックなことだったに違いありません。

 なぜそのような事態になったのでしょうか。新聞やテレビでは、その少年を含む犯人たちが暮らしていた所は、外国人が多く居住する所と報道していました。それを聞いた時、「外国人」という枠組みは社会に受け入れられているのだろうか?国民として、彼らを受け入れているのだろうか…?と、私はふと、「その場所に生まれながらも受け入れられていない、大事にされていないのではないか」と考えたのでした。

しかし、私は決してテロという重大な事件を起こしてしまったことを肯定しているのではありません。

このような問題は日本においても見ることができます。自分で作った爆発物を学校で爆発させ、クラスメートに怪我させてしまった子ども。両親を殺して家出してしまった子ども。これらの事件は、最も小さな社会の単位である家庭の中で、子どもによる「テロ?反撃?」が行われたのだと言えるのではないでしょうか。その子どもたちは、学校や、家庭という共同体で受け入れられていないために、自分の場を見つけられず、混乱していたのではないかと思うのです。多くの子どもたちがいまその現実に生きています。

 

現在、日本には200万人以上の外国人が生活していると言われています。2世、3世、4世という、日本で生まれ育った「外国人」も大勢います。人は社会のどんな人であれ、そこの社会の中にいると言うことは、人間として尊重され、受け入れられているということ、また、その実感をもつことがとても重要なことです。しかし、現実において、彼らが地域社会や学校に受け入れられているのか、また、彼らはその実感をもっているのかどうかとても気になります。

 

この現実は教会においても同じです。外国人はグループとして扱われ、スペイン語圏の人々、フィリピン人グループなどという表現を教会の中で使っている以上、まだまだ外国人を「お客様」という視点で見ているような印象が強いと思います。

 教会とは「建物」ではなく、人が集まる「信仰共同体」です。どんな国籍、肌の色、言語、習慣の違いがあろうとも、共同体の大切なメンバーの1人なのです。自分と違う者に触れ、理解し、受け入れることこそ「信仰共同体」なのです。

 

私達にとって「信仰共同体」とは何か?今こそ、もっと真剣に考えるべき課題でしょう。これは共同体全体の課題であると同時に、1人1人の課題でもあります。理屈ではなく現実を見つめ、意識し、行動することが重要なのでしょう。

人が人を受け入れ、「自分と違うから区別」したり、「意見が違う」から排斥したり、「あの外国人」などと言うのではなく、互いに名前を呼び合い、違いを越えて触れ合い、助け合える「真の信仰共同体」を目指していくことが求められています。

「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」(マタイ7:12a)

 

希望と祈りのうちに!

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