4月に入り寒さもかなりゆるみ、寒い冬の間に冬眠していた自然界は芽吹き始め、新しい生命を生み出します。色とりどりの花は、特に桜が美しく咲き、風と共に花びらが舞い上がり主のご復活を誉めたたえるようなしぐさをします。 また、学生たちは卒業、別れと切ない季節を通り過ぎ、新たな世界へと出発し、新しい芽が出る季節でもあり、新しい人と出会い、未知の環境で新たなチャレンジ・体験をしていくことになります。 私はこれまでいくつかの幼稚園とかかわり、毎年3月には卒園する子ども達に新しい可能性を託して、拍手しながら送り出してきました。 幼稚園では、子ども達はお母さんと手をつないで登園し、またお母さんが迎えに来て一緒に帰っていきます。小学校に入学すると、自分ひとりで歩いて登校し、帰宅しなければなりません。子どもにとっては、勇気を必要とする大きなチャレンジです。はじめのうちは学校になじめずに泣いていた子も、1週間、1か月とたつにつれ、だんだん慣れて元気に通えるようになるものです。子ども達はこうして自分の可能性を試し、成長していく過程をより豊かにしていくのだと思います。
今年はいつもと違って、幼稚園を卒園する子ども達に拍手をして見送るというだけでなく、私自身が見送られる側になります。熱海・三島、そして沼津教会をともに卒業して、新たなチャレンジに旅立つことになりました。
三島と熱海教会には6年、そして沼津教会には2年、短い期間ではありましたが、すっかり慣れた信徒の皆さん、御聖堂、司祭館、そしてこの地域との別れをしなければなりません。
別れは確かに悲しく、寂しく、切ないものです。しかしその向こうには新しい環境、新たな出会い、新しい可能性が待っているのです。別れの次に用意されている様々な出会いはとても素晴らしいものです。出会いは私たちを成長させ、人生を豊かにしてくれることでしょう。
5月から、三島・熱海・沼津教会に新しい主任司祭が着任します。皆様にとって、新主任司祭と新たな出会い、ともに新しい可能性を探ってチャレンジしていくことでしょう。新しいことへのチャレンジはいつも不安や心細さがつきものです。しかし一方でワクワクとした期待感もあるものです。このような心構えでいれば、チャレンジはもっと楽しく明るいものになることでしょう。
神様の祝福が皆様の上に豊かにありますようにお祈りいたします。 どうもありがとうございました。こころから感謝いたします。
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