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メッセージ


教会の扉をあけて
 
―墓は空になったはずなのに―

 

2007年5月
カトリック三島教会
主任司祭
ファム・ディン・ソン

 今、若者達の引きこもりが大きな社会問題になっています。引きこもり続ける本人はもちろんのこと、家族や関わる人たちにとっても多くの精神的な苦しみを強いられるものです。引きこもりの青年たちをどうケアしていくか、どのようにして窮屈で閉め切った部屋から連れ出して解放させるか、専門家や家族たちも苦慮しているのです。問題を前に立たされて、私たちは無力さを感じています。ある時、引きこもりを治すという有名な先生がテレビで紹介されていました。しかしその人は引きこもっている青年をどなりつけていました。本人に何かを気づかせるためなのかもしれませんが、およそ人間に向けられるべきではない言葉を浴びせていました。それによって何人の人が救われたのでしょうか。どのような効果があったのかはっきりしませんが、まだまだ出口が見えてないようです。
   「今どきの子どもは…」とか「最近の若い者は…」と大人はよく言います。しかし、若い人の問題というけれど、本当にそうなのだろうか、といつも疑問に思います。彼らの問題は大人社会の問題が表れ出たのであり、家庭、地域、学校、そして信仰共同体においてもあるのではないでしょうか。  教会を見つめてみると「教会離れ」をしている信徒、特に若者たちが多くいます。それは毎年の教勢調査によって確認できることですが、教勢調査による教会の信徒数と主日のミサに与る信徒数がアンバランスです。その人達には仕事が忙しい、教会が遠い、交通手段がないなどの問題があるかもしれません。しかし、それよりも、教会の中に入るために、狭き門を潜って行かなければならないという原因があるようです。その狭き門とは「人間関係」であったり、「教会内のしきたり」などで、それらが教会へ足を運ぶ人々を阻んでいるような気がします。
 主は復活されました。毎年私たちは主の復活を祝います。主の復活によって墓の入り口を封じていた大きな石は取りのけられ、イエスを包んでいた布はほどかれ、墓は空になりました。もはやしばられるものは何もありません。すべてが解放された。そして、この恵みは私たちにも及んだのです。
 しかし、主の復活によって新しい希望がもたらされたはずの教会でありながら、再び布でぐるぐると包み、空の墓を守るかのように石のふたで閉じるようなことが今の教会に見えるのです。
 聖書に書いてあるとおり、主が復活された当初、弟子たちは怯えるあまり、ドアに鍵をかけたり、イエスの復活について頑なこころを持っていました。しかし、復活した主に出会い、希望をもたらされて、主の復活の証人となって、今日の私たちに主の復活の信仰を伝えて下さいました。弟子たちからバトンを受けた私たちは、他の人に主の復活の証人となっていかなければなりません。そのためには、まず私たちが教会の門を開放しなくてはなりません。つまり、私たち自身のこころの扉を開放することです。それは、容易ではありません。何故ならば、扉を開けることによって、戸惑い、恐れ、今までの安心感を失う、犠牲を払うなどということが生じるからです。 しかし、私たちを独りぼっちにはさせない、いつもともにいて下さる「ボディーガード」のキリストがいます。すべての危険から守って下さるはずです。

 
 

司祭のメッセージ2007年2月号
司祭のメッセージ2007年元旦号
司祭のメッセージ2006年主のご降誕号
司祭のメッセージ2006年11月号
司祭のメッセージ2006年8月号
司祭のメッセージ2006年5月号
司祭のメッセージ 2006年復活祭号
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司祭のメッセージ 2005年12月号
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